松井ヨシアキは福井県出身の画家で、パリやヴェネツィアをテーマとした風景画や、日常の情景を捉えた詩的な作品が特徴です。彼の作品は、油彩で緻密に描かれた建物や風景に加え、柔らかい色彩と光の描写が際立ちます。特に、都市の活気やノスタルジックな雰囲気を感じさせる「カフェ」「広告塔」「モンマルトルの坂道」などの作品が知られています。
彼の絵画はしばしば円形やユニークなフォーマットが採用され、例えば「セーヌ」や「花火(パリ祭)」のように、丸いキャンバスで描かれた作品もあります。また、「サン・マルタン運河」や「公園の散歩者」などでは、静寂と動きが絶妙に組み合わさり、見る人に心地よい調和を与えます。
松井の作品は、日本国内のみならずパリでも評価されています。彼の画集も複数出版されており、彼の視点を通じて描かれるヨーロッパの都市風景は、多くのファンに親しまれています。
〈経歴〉
・1972年に東京・大手町画廊で初個展を開催後、多くの展覧会で注目を集める
・1984年には第19回昭和会展で「昭和会賞」を受賞。この受賞を機に、国内外での活動を本格化
・1995年にはパリの日動画廊で展示を行い、国際的な評価を確立
・その後もヴェネツィアやパリをテーマとした作品を発表し続け、近年では「夢のあわい」展(2022年)などで高い評価を得ている