本日紹介する上田毅八郎氏の作品は、油彩画「大海原を疾走」です。
名前の通り、荒れ狂う海上を帆船が疾走する姿を描いた作品となりますが、
荒れ狂う海とその中を勇敢に進む帆船の臨場感がひしひしと伝わってくる作品となってます。
上田毅八郎氏は太平洋戦争に陸軍船舶砲兵として出兵し、
史上最大の海戦であるレイテ沖海戦も経験されていることから、実際に見たことがある人ではないと描けない波の荒々しさ、色合いがそこにはあります。
その計り知れない深さをもち、全てを飲みこそうとする波と対比になっている帆船は、一層美しさが際立っております。
上田毅八郎氏の描く帆船の美しさは、帆を張る線にも大いにあらわれており、
細やかで精密、そして軽やかなタッチが帆船のスピード感を感じさせてくれるほどです。
ここまでの美しさや勇敢さを持ち合わせた帆船は上田毅八郎氏にしか描けないものとなっております。
作品サイズ:F10
©︎2020 宮本快