本日ご紹介する上田毅八郎氏の作品は、油彩画「ドルトレヒトの河景色」です。ドルトレヒトはオランダのホラント州にある都市であり、海に直結する4つの河の交差点でもあり、オランダの戦略上重要な位置付けとなっております。
オランダのみならず、ヨーロッパ近隣諸国の重要な水路となっていることもあり、多くの船が今も昔も行き来する土地となっています。ドルトレヒトは日本ともゆかりがあり、江戸時代に当時の最新設備を盛り込んだ最強の軍艦「開陽丸」が建造されたのがドルトレヒトになります。このことからも海洋技術が世界的に発達していた都市であったと言えるでしょう。
上田毅八郎氏の作品「ドルトレヒトの河景色」では1618年に建造された「クロー トォーフス ポート(Groothoofdspoort)」の目の前を帆船が優雅に通過する様子が描かれており、まさしくドルトレヒトを象徴するワンシーンとなっております。現在では北のヴェネチアとも呼ばれておりますが、ノスタルジックな中世の面影が描かれた内容となっております。
作品サイズ:F6
©︎2020 宮本快